2009年07月23日

ちょっと言わせて:表現一つで生まれかねない誤解

現在発売中の雑誌『実業界』8月号を見ていて、コスモスイニシアの記事に目が留まりました。総論としては経営的に瀬戸際状態にあるという点で異論はありませんが、記事の冒頭で紹介されている同社が売主となっている西東京市の大規模マンション(総戸数795戸)についてちょっと聞き捨てならない部分があるので書かせてもらいます(昔、不動産情報サイト運営会社でアルバイトをしていたので、ある程度の知識はあるのです)。

記事では不動産関係者の話として、この物件について2つの事項を指摘してます。

<1>最寄の中央線・武蔵境駅から物件までは、バス15分徒歩4分。バスの走る道路は幹線でも2車線止まりでいつも渋滞している。

<2>予定価格は3100〜7600万円(台・総戸数ベース)、平均価格は5350万円。駅からのアクセスを考えると割高。


まず<1>ですが、“最寄駅=一番近い駅”とは限りません。この物件で一番近いのは西武新宿線の田無駅です(徒歩14分)。何でこうなるかというと、“住宅情報マンションズ”の掲載順と関係がありそうです。首都圏版の場合、最寄り駅順は山手線のあと都内地下鉄各線、その後は神奈川・東京市部・埼玉・千葉の順で鉄道路線順にほぼ時計回りとなります。そのため、中央線の次が西武新宿線なので、マンションズのページを順にたどっていくと田無より武蔵境のほうが早い、ということになります。住宅用語辞典の“最寄り駅”でも、

>物件広告に出ている電車やモノレールなどの最寄り駅は、実際に現地から一番近い駅を示すのが普通だが、2駅以上利用できる場合は、急行停車駅や著名な駅のほうを最寄り駅として大きく表示することもある。(ヤフー不動産・住宅用語辞典より)
http://dict.realestate.yahoo.co.jp/term_search?p=%BA%C7%B4%F3%A4%EA%B1%D8

と記述されてます。これは他のエリアや不動産会社も行っていることで、もちろん許容できる場合もありますが、下手すると通勤など実際の動線から大きく外れてしまいます。

<2>については、注意すべきなのは平均価格=最多価格帯ではないということ。平均5350万円となってますが、単に一番高い住戸と安い住戸の価格を足して2で割っただけです。この物件の概要ページには以下のように記載されていました。

>最多価格帯:3,500万円台(103戸)(予定)
>価格:3,100万円台(14戸)〜7,600万円台(1戸)(予定)※100万円単位

(いずれも総戸数に対応し、7月22日時点のものです)

平均坪単価は165万円でむしろ割安だと言われています(ちなみに、前出の平均価格を75平米に当てはめた場合、坪あたり約235万円)。そもそもこの経済状況・経営状況下でコスモスイニシアが割高な価格設定をするのかが疑問。
余談ですが、同じ田無駅徒歩14分で竣工後2年が過ぎた611戸の大規模物件がありますが、中古の価格を調べたら、西向き・5階の75平米3LDKが3580万円になっていました。

で、何が言いたいかというと、きちんと調べましょうというのと情報を理解する力を身につけようと言うことです。でないと変な誤解を招きますので。精進します。

≪追記≫
発売前に行われる予告広告で“全体で売るか否か”というくだりが見受けられますが、この手の大規模物件の場合、かなり非現実な感じがするので“販売を何期に分けて行うか”の方が適切だと思うのだがどうでしょう?

≪参考リンク≫
※ヴィーガーデン ザ・イニシアレジデンス http://www.vi795.com
※小金井公園に近接、あらゆる層に受けるコスモスイニシア「ヴィーガーデン」
http://www.dai3.co.jp/rbayakyu/21th/times/news173.htm(RBAタイムズ)
posted by はるまき at 00:29| Comment(0) | TrackBack(0) | プチコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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